食品メーカーで働く際に、必要な専門用語をまとめてお伝えします。
社内で学ぶこと以外に、事前に・復習として学ぶことで理解が深まります。
これを読むと、働く前に言葉のイメージを掴めます。
会社にとって研修制度が豊富であれば、すぐにイメージが掴めますし、
即戦力の中途採用でも、ある程度の勉強になるかと思います。
早速、以下の内容始めていきます!
- 仕切価格
- 販売条件(条件)
- 卸NET価格(NET)
- リベート
商品の流れをまとめてみました!
これをもとに説明していきます!
仕切価格
上の図を見ながら読み進めます。
それぞれの流れで販売する価格名称は異なります。
①仕切価格、②卸価格(納価)、③小売価格(店頭価格)となります。
馴染みのない①仕切価格とは、メーカーが卸売へ販売する価格のことを指します。
基本取引として、各商品には仕切価格が設定されています。
各食品メーカーが希望小売価格を設定して商品を設計してますが、
実際の販売価格とメーカー希望小売価格ではかなり乖離が生じていますよね。
(冷凍食品はいつも”4割引き”となっていませんか?)
食品メーカーが決めれるのは、この仕切価格のみなんです。
あくまでも希望する小売価格なので、参考にしてくださいということなのです。
補足ですが、昔はメーカーが小売の価格決定権があったのですが、
独占禁止法により出来なくなりました。
販売条件
次に、販売条件(食品メーカー目線)についてです。
例を挙げて説明します。
ある冷凍食品のメーカー希望小売価格500円(仕切価格250円)があるとします。
小売・卸売・メーカーとの商談時に、小売バイヤーから「チラシ掲載で特売を実施したい。」と
強い要望があり実施することとします。
③店頭価格250円、②小売への納価200円とします。
①仕切価格は250円です。(以下の図です)※番号の前後すいません
事前に、卸売担当者と打ち合わせしており、
販売条件として100円をメーカーから卸売業へ支払うことを取り決めていました。
これが”販売条件(条件)”です。
つまり、販売条件は値引き補填金額のことです。
正直、メーカー希望小売価格通りになっていないのが現状で、
販売条件ありきの商売となっています。
もちろん、食品メーカーなのでそれなりの物量が期待出来れば、
こういった販売条件を上手く使い、売上を上げることができます。
卸NET価格(NET)
そして、卸NET価格について説明します。
先ほどの例を使います。
卸売は、食品メーカーから冷凍食品を実質いくらで購入することになるでしょうか。
(仕切価格)-(販売条件)で求めることができますよね。
この (仕切価格)-(販売条件) が、卸NET価格なんです。
※食品業界によっては卸売と食品メーカー間の基本取引条件として
定率マージン5%や10%などが規定されていることもあります。
つまり、(仕切価格)-(定率マージン)-(販売条件)=最終卸NET価格といった例もあります。
先ほど例で行くと、
(250円)-(100円)=150円が卸NET価格となります。
リベート(割戻金)
最後に、リベートについてです。
メーカーから卸売業者や小売業者に対して、
一定期間内の取引量や金額に応じて支払われる代金のことをリベートと言います。
売上の割戻しのことです。
食品メーカーなのである程度まとまった物量が欲しく、ある一定の数量を達成すれば
リベートとして○○支払いますよ。といった物量契約をします。
または、年間契約といった年間の売上金額を達成できれば、売上金額の○%を割戻しします。
といった契約も存在します。
例えば、月のメーカー出荷量が100ケース以上達成すれば、1ケースあたり10円のリベートを
支払う取り決めをしたとします。(以下の図となります)
実際に、小売業が100ケースぴったしの取引を行いましたので、
メーカーから小売に対してリベートが発生します。
リベート金額は、100ケース×10円なので、1,000円の支払いとなります。
小売側も頑張って販売しよう!と売り方の創意工夫して、
リベートを貰えるように努力しますよね。
以上、リベートについてイメージが出来たでしょうか。
あくまでも一例ですので、メーカー・卸売・小売間では様々な形態のリベートが
発生しているのも事実です。
最後に:事前のイメージから実践へ活かそう!
ここまで、4つの説明をしてきました。
物の流れ、商売の流れをざっくりとでも把握できると、
いざ働く際にイメージはつくかと思います。
ここで記載している言葉以外に、「帳合」などまだまだ専門用語はあります。
大切なことは、事前の勉強から実践でアウトプットをしていくことです。
参考になれば嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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