ここでは、食品メーカーのリアルな経験談に基づく内容を書いていきます。
前回の”知られていない営業職のプチ悩み”に続くブログとなります。
よろしければそちらも読んでいってください。
前回に続き、これから食品メーカーの営業職へ転職する人や
身近な食品メーカー勤務を考えている人にとって、
意外と分からない・知られていない悩みについて書いていきます。
このブログを読むと、食品メーカーへ就職が決まった人や働きたい思っている人にとって、
仕事のイメージがつきやすくなると思います。
店舗への陳列応援
ここで言う”陳列応援”とは、
自身が担当するカテゴリーの商品(自社・他社含む)を売場に並べることです。
各小売企業は、新しいエリアへの出店(新店)や改装を行っています。
ちなみに簡単に小売の新店情報は調べることができます。
小売企業のホームページにあるIR情報で、”新店”情報について記載しています。
もし、興味があれば、”小売 IR情報”とネットで調べると
有名どころスーパーの情報が出てきますので調べてみてください。
こういった新店や改装店舗は、計画的に立地ら建設そして売場レイアウトまで決められます。
什器(売場にある棚)が設置されており、
卸売業と食品メーカーが売場を作っていくイメージです。
流れは以下の通りです。
①卸売担当者から、商品陳列のご協力依頼の連絡が入ります。 ②参加希望可能か連絡します。 ③あまりにも参加人数が少ない場合、卸売担当者から再度参加可否について連絡があります。 ④当日その店舗へ訪問し、自身が担当するカテゴリーの売場を作っていきます。 ※作業中に、卸売担当者・食品バイヤーと会うので挨拶はします。 ⑥お昼をまたぐ場合は、お弁当が支給されます。 ⑦売場作成次第、卸売担当者などへ一報し終了となります。
もちろん強制ではないですが、卸売や小売バイヤーからの関係構築の上では
参加するのが慣習となっています。
食品メーカーが陳列応援に参加する理由は、以下の点があります。
- 卸売や小売バイヤーとの関係強化のため
- 昔からの慣習のため
- 息抜きのため(笑)
1・2番は、そのままの通りです。
正直、陳列応援に行っているからと言って、商談時に有利になることはあまり無さそうです。
「君は全然陳列応援に来ていないから、特売はしない」ということは言われたことありません。
このあたりは、ネット記事の過去事例でもいくつか問題になっています。
力関係で優位に立つ小売業者が”優越的地位の濫用行為”として独占禁止法に違反するとして、
納入業者に対し課徴金を支払っているケースがあります。
(北海道のスーパーラルズ12億円、家電量販店エディオン40億円など)
3番は、周りを見ると結構多いと感じます。(笑)
言ってしまえば、”陳列応援”は商品を売場に並べるだけです。
日頃の売上進捗や業務量から目を逸らし、黙々と目の前の商品を並べる作業をするだけです。
但し、良いこととして同業界の先輩・後輩ともコミュニケーションを図れます。
競合他社についてヒアリング出来ますし、
一緒に趣味などプライベートのことも話せる機会ができます。
こういったことを含めると、かなり良い”息抜き”が出来ると思いませんか?(笑)
仕事中ですが、こういった使い方も出来るんですね。常に気を張っていてもしんどいですから。
※最近は、こういった陳列応援は外部委託できる会社も存在しますので、メーカーによっては営業担当者が行くことはない場合もあります。
全国転勤は当たり前
営業拠点が全国にある食品メーカーは、営業職であれば全国転勤は避けて通れません。
地元で愛されている企業だから、このまま残りたい。と思っていても、
会社がそれを許してくれません。
気を付けていただきたいのが、エリア採用として入社した場合でも、会社の都合によって
全国への転勤が命ぜられることはあります。(実際にありましたよ。)
断ればよいだけの話ですが、社内での人事異動が起きる場合、
営業職は”駒”として扱われることが多いと思います。
特に、営業拠点が全国にある場合は、全国転勤マストの前提で考えておいたほうが良いでしょう。
あるいは、本社に機能がある「マーケティングや商品開発」への異動を狙うことで、
全国転勤を避けることも出来ますね。
最後に:陳列応援・全国転勤は面白さもある!
食品メーカー営業職では、
当たり前の陳列応援、全国転勤について書いてきました。
特に、陳列応援といった作業はあまり聞いたことがないかもしれません。
新入社員だとキラキラしたイメージで働きたい!と思うところはありますが、
食品メーカーの営業職はこういった側面が非常に多いということを
事前に理解して頂ければ嬉しいです。
こういった陳列応援・全国転勤は、流通の流れを知れたり、
人脈が増えるなど、面白い部分も多いです!
少しでも参考になれば嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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