生活インフラである『食』に関わる仕事は、一般的に広く知られており身近なものなので
一度は憧れたり、働いてみたいという方は多いのではないでしょうか。
事実、新卒就職活動における大手食品メーカーの倍率は、100~200倍程です。(東洋経済より)
”明治”に限っては、1,000~3,000倍の倍率ですよ。
やはり、馴染みのあるお菓子・飲料は人気のある業界ですよね。
親近感のある憧れの食品メーカーで働くことが出来ても、
入社後に大きなギャップを感じることになります。
「こんなはずじゃなかった」「あのお菓子が好きだったけど仕事は地味すぎる」
なんてことが起きてしまいます。
ここでは、食品メーカーへ入社後のギャップ3選をまとめてお伝えしておきます。
大手食品メーカー現役勤務中の一部私見が入ってしまいますが、大きくは外れていないと思います。
これを読むことで、少しでも入社前後でのギャップ差を埋めることが出来ます。
個人の裁量が少ない
大手食品メーカーでよくあるのが、個人の裁量が少ないことです。
基本的には、敷かれたレール上を進むべきとされております。
例えば、営業職であれば価格交渉があったとしても社内確認が必要ですし、
2~3段階の承認プロセスがあったりします。
若手のうちから大手スーパーの担当をするケースもありますが、
自分でできる裁量権(価格交渉権など)は小さく、上司のお伺いがメインとなります。
但し、今まで敷かれたレールを自らの考えで地道な改善や工夫をすることで
周りよりも抜き出た人材と評価されることも出来るチャンスがあります。
個人の業務の幅が狭い
これは、私が非常に感じていたことです。
管理職になると裁量権が大きくなり、業務の幅は広くなりますが、
なるのに10年ぐらいはかかります。
私が経験してきた営業職では、
特に業務の幅が狭く、卸売業・小売業に対して売り込みをかけるのみでした。
社会人のスキルアップには程遠いと感じていました。
3年間営業職をしてきましたが、担当変更のみで仕事内容は全く変わりませんでした。
10年選手となると、予算の組み立てや部下のマネジメントなど管理職へ向けた業務はありますが
若手のうちはとにかく売り込みでした。
決して悪いことではないですが、
大事なのは、自分がどうしていきたいか、それを会社へ伝えていき、
キャリアアップを目指しモチベーションを持続していくことです。
タテ社会による出世ペースは遅い
やはり年功序列は多くの食品メーカーで残っています。
それ故、タテ社会が残っています。年下が管理職になるケースはほとんどないと思います。
しかし、団塊ジュニア世代などの40~50代社員が多く存在しているのが現状なので、
若手が上にいくポストは非常に少ないのが現状です。
要は、出世するペースが遅いということです。
10年近く同じ会社にいるか、転職で上のポストを狙うかになります。
まだまだ成果主義へ移行する基盤や企業も少ないですが、
今の30代が、恐らく40~50代になった時に、成果主義が当たり前になっているかもしれません。
最後に:ギャップは時代とともになくなっていく
ここまで、食品メーカーの入社前後のギャップについて書いてきました。
年功序列というタテ社会であるが故に、若手のうちから裁量権の大きい仕事というよりかは、
業務の幅が狭い仕事をすることになります。
入社前の輝かしい食品メーカーというイメージと、ここで書いているリアルな内容を
上手く心の中で消化してもらえれば嬉しいです。
最後に、こういったギャップは現時点でのことであって、
進んでいる会社ではこういったギャップはないかもしれません。
また、将来はこういったギャップ自体がどの会社にも無くなっているかもしれません。
参考になれば嬉しいです。最後まで読んでいただきありがとうございました。
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