簡単な自己紹介をします。
- 30代共働き、子1人の会社員。
- 大手食品メーカー10年以上勤務、営業・商品開発・海外駐在を経験。
前回に続き、 食品メーカーの商品開発のお仕事事情についてまとめていきたいと思います。
前回では、マーケティング活動の基本と、
食品メーカーは既存商品の商品開発業務が多いと書きました、
ここでは、既存ブランドを育てる商品開発とは何か?について書いていきます。
ここでは実務(実際の作業)というより、
こういった考えで仕事をしているんだということを書いていきます。
これを読むと、商品開発の仕事をイメージできるとともに、
マーケティングについても勉強することが出来るので、
色々な仕事でも活かせる考えがあると思います。
既存ブランドの商品育成までに
既存ブランドは、一連のサイクルで常に回り続けています。
【評価→目標→戦略→計画→準備→実施】といった流れです。
ここの”評価”ですが、「市場全体・ビジネス・顧客・マーケティング活動」についてです。
更に、<定量的な分析→仮説構築→定性的な分析→課題の特定>という流れで評価が必要です。
市場全体は、○○%伸長したか。ビジネスは、予算に対して達成したか。
顧客は、リピート率がどうだったか。マーケティング活動は、TVCMのリーチはどうだったか。
などです。
『定量と定性について』 例えば、100名(定量)にアンケート調査し、90名が”おいしい”と答えている。(味は大丈夫だ。) でも思った以上に買ってもらっていない現状がある。パッケージが地味すぎたかもしれない。。。 更なる、インタビュー(定性)では、”食べたらおいしいけど、パッケージではおいしく無さそう” という意見が出てきた。
それぞれの結果をもとに、課題の特定に進み、既存商品の育成へと繋げていきます。
目標設定を意識した商品開発
既存商品なので目標は付き物です。
大抵の場合は、前年対比○○%増といった形で目標が設定されます。
但し、ビジネスとマーケティングにおける目標設定は異なります。
ビジネスでは、「売上・シェア」となりますが、
マーケティングの基本は「顧客数×商品単価×購入頻度」ですので、「顧客化」の目標となります。
「売上=顧客数×商品単価×購入頻度」で表せます。
例えば、既存市場かつ既存商品のトップブランド(ポテチのカルビーでしょうか)を
担当しているとします。
商品開発としては、「ターゲットを広げる」という基本戦略を取ったとします。
つまり、その商品をいつも買ってもらっている層(仮に30代女性)だけではなく、
買ってもらっていない40~50代女性にも買ってもらえる新商品を発売する。といったことです。
そうすることで、ターゲットを広げる戦略を取れ、
「顧客数」が増えることで「売上」アップへつなげていく。
更に、その売れる仕組みづくりとして、
その40~50代が好む味わいやコンテンツとも上手く合わせていきます。
こういったように、
商品開発は「顧客数×商品単価×購入頻度」を意識する必要があります。
ここをしっかりと定めることが大切です。
この、 既存ブランドを盛り上げる仕事が、”商品開発”の仕事です。
もちろん、コンビニなどは流行りのものとのコラボだったり
新鮮味を感じてもらえる商品を連発したりします。
新たな味わいのみならず、その”ターゲット・コンセプト”に沿った盛り上げ策を考える
お仕事も踏まえて、商品開発の仕事となります。
最後に:既存ブランドの育成は会社を大きくする
既存ブランドを育てる商品開発を書いてきました。
しっかりとしたブランドがあるからこそ、
買って頂いているターゲットの拡張施策などで、ブランドを大きくすることも出来ます。
既存ブランドが大きく成長出来れば、会社も大きくできます!
新しいコンセプトも大事ですが、
既存ブランドの活性化は違う意味でやりがいはあります!
食品メーカー商品開発の仕事に対する考え方など理解出来ましたでしょうか。
少しでも、なんとなくでも、雰囲気を掴んでいただけると嬉しいです。
最後まで、読んでいただきありがとうございました。
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